DISH//「猫」!あいみょんが「君の膵臓をたべたい」の試写会をみて作った曲

「猫」DISH// 2017年8月16日リリース

あいみょんが「君の膵臓をたべたい」の試写会を観て、主人公の北村匠海に姿を重ねて作った曲。

「DISH//」は、スターダストプロモーションに所属し「ももクロの弟分ユニット」として結成。事務所が、アイドルとロックバンドをミックスさせたグループを作りたいと考え、所属するタレントを集め結成。メンバー達は、元々は役者志望として事務所に入ったので、結成当時ほとんど音楽経験がない状態で楽器も触った事もなく、当然、弾けませんでした。

なので、当初は、楽器を弾けない「ダンスロックバンド」という、ゴールデンボンバーのようなエアバンドとして活動を開始。

2021年の紅白歌合戦では、「楽器を持たないパンクバンド」のBiSHと名前が似ている事で話題になっていますが、実は結成当初のコンセプトは似ていたのです。DISH//の方は、長い下積み経験を経て、本格的にアーティスト活動を続けるためには、それぞれのパートを猛練習して演奏テクニックを身に付けなければ後が無いと、ロックバンドとしての活動を目指す事になりました。

バンドを続ける中で、メンバーの矢部昌暉さんが、あいみょんの音楽が好きと、メンバー内に広めます。最初に「貴方解剖純愛歌〜死ね〜」を聞かせ、メンバー皆がハマり、アルバムの「tamago」を聴いて、どハマり。そんな流れで、あいみょんに楽曲提供して貰えないという流れに。

楽曲提供の話になった所で、北村匠海さんは、作る前に自分の主演した映画を観て貰えませんか?と「君の膵臓をたべたい」の試写会に招待。この映画をみて、あいみょんがインスピレーションを受けて作って、来た曲が「猫」だったのです。

あいみょんは、楽曲提供の話の前から役者としての北村匠海さんの存在を知っていて、彼がメインヴォーカルで歌うならっていう想像だけで、楽曲はすぐに浮かんだのだそうです。北村匠海という人間寄りに書こうかなって考えて、当時はまだ19歳だったから、男の子と男性の間な感じがして、これからだんだんと大人の男性に向かっていくっていう所を、うまいこと表現できたらなって思っていたそうです。そこで、北村匠海さんが主演の「君の膵臓をたべたい」の「大切な女性を失った男性」に重ねて、曲を作ったのです。

そして、2017年8月16日に発売された、10枚目のシングル『僕たちがやりました』のカップリングとして収録。

ファンの間では「隠れた名曲」として人気で、DISH//の楽曲の中でもサブスクリプションでいちばん再生されてきました。しかし、一般には知られる事もなく、ヒットには至りませんでした。

この曲が、注目を集めたのは、リリースから3年たった2020年。

一発撮りで収録されたパフォーマンスを収録した映像をアップする『THE FIRST TAKE』のYouTubeチャンネルが、2019年からスタートしました。2020年3月に、メンバーが事前にレコーディングしたアコースティックアレンジの音源に乗せて、ボーカルの北村匠海さんが一発録りで披露した映像が公開されると、音楽好きの間で話題に。

あいみょんの提供してもらった楽曲である事と、北村匠海さんの歌唱力に注目が集まり、TikTokなどで「歌ってみた動画」が次々にアップされ、SNSでどんどん拡散されて行きました。すると、『THE FIRST TAKE』での再生回数も加速。そして、LINE MUSICなどで5月6日付でウィークリーチャート1位を獲得。

2021年、2月8日、『THE FIRST TAKE』での再生回数が1億回を突破。『THE FIRST TAKE』動画の再生回数が1億回を突破するのは初で、大きな話題に。一発録りの『THE FIRST TAKE』という文化が一般に広まったのも、DISH//の「猫」が火付け役となりました。

年末にパシフィコ横浜国立大ホールで、10周年記念ライブの最終公演を行ったDISH//。あいみょんもかけつけこの曲を一緒に熱唱。

NHKの紅白歌合戦は、最近の選考基準にインターネットでのダウンロード・ストリーミング・ミュージックビデオ再生回数・SNS等の影響や話題を入れていて、まさに時代にマッチした曲となり、紅白歌合戦への出場も決まりました。

【セルフカバー】

 

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