DREAMS COME TRUE「決戦は金曜日」Earth, Wind & Fireを参考に


「決戦は金曜日」DREAMS COME TRUE  1992年9月19日リリース

この曲は、ダンスクラッシクスの名曲、シェリル・リンの「Got to be Real」に、オマージュを捧げて作られた曲です。

90年代前半、ヒップホップのトラックメイカーの間で、60~70年代のソウルや、ディスコミュージックのレコードを題材にしてビートを作る事が流行っていたのですが、ブラックミュージックが根付いていない日本では、まだそのスタイルを取り入れたアーティストは、いませんでした。

そんな時、同じくブラックミュージックをルーツに持つ、SING LIKE TALKINGの佐藤竹善さんと、ドリカムの中村正人さんの間で、このスタイルに挑戦してみないかという話に。

その時のお題となったのが、シェリル・リンの「Got to be Real」。この曲のコード進行などを取り入れて、自分たちなりの曲を作ってみようという事になりました。

SING LIKE TALKINGが作ったのは、同じ年に発売された「Rise」という曲。

そして、ドリカムが作ったのが「決戦は金曜日」です。

中村さんは、シェリル・リンに加えて、Earth, Wind & Fireの「Let’s Groove」のアレンジも取り入れました。こうして完成した曲は、ドリカムのシングルとしては初のミリオンセラーを達成し、この曲をきっかけに、日本を代表するスーパー・バンドへの道を駆けのぼったのです。

のちに中村さんは、Earth, Wind & Fireのモーリス・ホワイトと仕事をするチャンスがあり、その時に、「私はあなたの作った音楽を参考にして、日本で売れました」と告白。

するとモーリス・ホワイトは、「それでいいんだ!私もジョン・コルトレーンやKool & the Gangからいろいろインスパイアを受けている。そこにオリジナリティを足して、次の世代に受け渡すのがお前たちの仕事だ」と言ったのです。

その言葉を聞いた中村さんは、その場で大号泣してしまったそうです。「決戦は金曜日」が尊敬するアーティストに認められた瞬間でした。

この曲が発売されたのが、1992年の9月19日。その後、三浦大知さんや、HYなどが、自分たち流のアレンジを加えてカバーし、歌い継いでいます。

【カバー】

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