「未来予想図II」DREAMS COME TRUE 1989年11月22日リリース
高校時代にすでに代表曲となる事を想像していた「未来予想図」と「未来予想図Ⅱ」
1989年、ファーストアルバム『DREAMS COME TRUE』から8ヵ月というスピードで、2ndアルバム『LOVE GOES ON…』をリリース。この中に、吉田美和さんが高校生の時から歌っていたと言う曲「未来予想図Ⅱ」が収録されました。
アルバムのラスト10曲目に収録されている、7分19秒という長尺バラードです。
吉田美和さんは帯広柏葉高時代に「ポピュラー音楽研究部(P研)」に所属、「ウィザード」というバンドで自主コンサートを開くなど音楽活動に積極的に取り組んでいました。
吉田美和さんが、帯広柏葉高校卒業時に帯広市内で開いたコンサートのパンフレットによると、地元のデパートで開かれたコンサートは、全21曲を演奏し、このうちオリジナルが14曲。「未来予想図」や「うれしはずかし朝帰り」などが含まれていて、高校時代に既に『DREAMS COME TRUE』の人気曲が出来ていた事がわかります。
その他、「あなたにサラダ」「星空が映る海」などもすでに高校時代に完成していた曲だそうです。
高校時代に作られた「未来予想図」「未来予想図Ⅱ」は、順番としては当然「未来予想図」「未来予想図Ⅱ」のと作られましたが、世に出た順番は、1989年に「未来予想図Ⅱ」。2年後の1991年に発売された4thアルバム『MILLION KISSES』に「未来予想図」が収録されるという、逆の順番になっています。
「未来予想図Ⅱ」は、卒業してから三年の恋人同士の事を描いています。高校時代、バイクに2人乗りしながら、バイクのヘルメットを5回ぶつけていた「愛してる」のサインは、今は車になってブレーキランプ5回点滅に変わっています。それでも2人の「愛している」は変わらない。
そんな歌の中で描かれている「変わらぬ愛」を、自分達の恋愛と重ね、多くの女性の共感を呼び、アルバム曲にもかかわらず人曲になっていきました。
高校時代のコンサートのパンフレットには、将来への夢も書かれていて「いつかは、どこかの街角で、私の唄が流れるようになって、それを聴いた誰かが『あっ、これ、いつか聴いた吉田美和の曲だ』なあーんて思い出してくれるような感じ、もしそうなったら、最高ですね」とつづっています。
吉田美和さんの未来予想図通り、この曲は、誰もが知る名曲となったのでした。
【カバー】