「泣かないで」 舘ひろし 1984年8月1日リリース
渡哲也さんが「今まで泣かせた女性への罪ほろぼしの歌です」と盛り上げた!
クールスを脱退後、ソロのアーティストとして活動を開始した舘ひろしさん。1980年には、ソロ名義で「朝まで踊ろう」をリリースし、本格的に歌手活動をスタートすると思われていました。ところが、ここから3年間、歌手活動を封印する事になります。
当時、テレビドラマのオファーも数多く届いていたのですが、音楽を本業として行こうと思っていたので、断り続けていました。
しかし、天下の石原プロモーションから、半年でいいから「西部警察」に出て欲しいとオファーされ、ハーレーダビッドソンを乗り回す刑事、巽総太郎を演じる事に。
そして、半年の契約だったので、半年後にドラマの中で殉職し、これで、ドラマの話は終わるハズでした。しかし、石原プロから、戻ってきて欲しいとの連絡が入ります。石原裕次郎さんが、西部警察の撮影中に、解離性大動脈瘤で倒れ、助けて欲しいと、連絡が入ったのです。
舘さんは、西部警察内で、巽刑事として一度殉職しているので、全く別人役の、鳩村巡査として、復帰します。あくまでも別設定なので、サングラスをかけて顔を隠すことが多く、逆にそれが、新たなトレードマークとなりました。
こうして、音楽を封印し、石原プロのピンチを救うべく、役者に専念してきた、舘ひろしさんでしたが、84年に「西部警察」が終了すると同時に、歌手活動を再開する事に。
歌手復帰の記者会見で、舘さんが、「女性に捧げるというテーマで歌った」と「泣かないで」を紹介すると、記者会見に駆けつけた、渡哲也さんが、「今まで泣かせた女性への、罪ほろぼしの歌です」とジョークで盛り上げ、歌手活動再開の、門出を祝いました。
コンサートツアーの開始とともに、この曲はヒットチャートを駆け上がり、25万枚のヒットとなりました。
1884年、「泣かないで」でこの年の紅白歌合戦に出場。2回目の紅白は、2012年。石原裕次郎さんの没後25年にあたるこの年に、石原裕次郎さんの「嵐を呼ぶ男」をカバーしました。