「CITRUS」Da-iCE 2020年11月25日リリース
自分たちのイメージと合わなすぎてヒットの予感がせず1万枚の生産限定シングルに
Da-iCEのグループ結成は2011年1月17日。エイベックスの社員から連絡が来て、「グループ組むからやるよ」って言われて喜びましたが、「予算が無いからSNSを駆使して頑張ってくれ」と言われ、渋谷の小さなクラブなどで活動を始める事に。
ダンスボーカルグループという事で当初はEDM寄りでしたが、ちゃんと歌モノとして聴けるものをという事で、EDMでよく使われる、歌が無くなりバックトラックも一番シンプルになりる「ドロップ」という手法は取り入れないようにして来ました。
活動を続ける中で、Official髭男dismやandropといったバンドからの提供曲も増え、EDMに縛られない幅広い音楽性を取り入れるうちに、自分達でも楽曲制作をするようになって行きます。
この「CITRUS」は、日本テレビ系日曜ドラマ『極主夫道』の主題歌として書き下ろされた楽曲です。
制作の方から音源もらった時に、メンバーはDa-iCE像みたいなのと合わなすぎて、これでいいのかという戸惑いも。歌詞は自分達で書く事になったのですが、そこには制約もありました。
レーベルをAvexに移籍してから、「五感で感じるエンターテインメント」をコンセプトに、5カ月連続で作品をリリースすることに。
その5作とは
「DREAMIN’ ON」
「amp」
「image」
「CITRUS」
「EASY TASTY」
で、のちに頭文字を繋げると「Da-iCE」になるという仕掛けが隠されていたので、4作目は「C」で始まるタイトルにしなくてはいけなかったのです。でもCで始まる単語で、なかなかぴったりはまる物がなく苦戦。そのためDa-iCEにしては珍しくサビの歌詞にタイトルの言葉が来ない曲になってます。
こうして完成した「CITRUS」ですが、これまでの自分たちのイメージと合わなすぎてヒットすると思わず、1万枚の生産限定シングルとして発売されました。その為、初週売上が約6,000枚しかありませんでした。
しかし翌年2021年の04月に人気動画サイト「THE FIRST TAKE」で一発録り動画が公開されると、急速に注目を集めるように。YouTubeでのLyric Videoの再生回数も伸びていきました。発売から1年が経とうとする頃には、ストリーミング再生回数が累計1億回を突破。年間の2021年12月30日には「第63回レコード大賞」を受賞と、ロングセラーとなって行きました。
「THE FIRST TAKE」をきっかけにDISH//の「猫」も、3年前の楽曲に注目が集まり遅れてヒットしましたが、この「CITRUS」も、「THE FIRST TAKE」きっかけで、時間差でじわじわとヒットして行った楽曲でした。
k【カバー】