「サンキュ.」DREAMS COME TRUE 1995年2月22日
この曲は、阪神・淡路大震災のチャリティーシングルとして緊急発売されました。
元々は、3月の後半に発売されるアルバム『DELICIOUS』の収録曲として用意されていたのですが、1995年の1月17日に、阪神・淡路大震災が発生。多くのアーティストがチャリティー運動に立ち上がる中、ドリカムは、「ドリカム基金」を設立し、急遽「サンキュ.」を、シングルカットしてリリース。その印税を寄付する事にしたのです。
1995年は、日本も震災の危機にさられていましたが、実はこの年、ドリカムも解散危機を迎えていました。
この頃の吉田美和さんと、中村正人さんには、少しすれ違いが生まれていました。
例えば、この「サンキュ.」という曲は、なぜ、「サンキュー」と伸ばさずに「サンキュ」と止めるのか。歌詞に出てくる友人は、男なのか、女なのか。そういう疑問をぶつけると、吉田美和さんは、「歌詞を読めばわかる」と、答えてくれなかったそうです。
さらに、この年、吉田美和さんは、「beauty and harmony」というソロアルバムを制作する事になるのですが、そのアレンジは、中村さん以外の人にやってもらいたいと、言い出しました。
もちろん、これは音楽活動の幅を広げる為に、新たな刺激が欲しいという思いだったのですが、中村さんは、自分は必要ないんだと、解散も覚悟したそうです。
結果、最終的には、プロデュースの話は中村さんの所に戻ってきて、ドリカムは、元の鞘に収まりました。そして、吉田美和さん、中村正人さんという名コンビは、この後も、ずーっと続いていく事になるのでした。
【カバー】