BEGIN「涙そうそう」森山良子が若くして亡くなった兄に思いをはせて作詞した曲!

「涙そうそう」BEGIN 2000年3月23日リリース

森山良子さんが、若くして亡くなった兄の事を想い、涙した日々を思い出し書いた曲

「いか天」で5週連続勝ち抜きを果たしたBEGINは、1990年3月、1stシングル「恋しくて」でデビュー。一躍時の人となりましたが、それと同時に自信を失っていきます。サポートしてくれるミュージシャンのレベルの高さ、作詞、作曲という曲作りも自分達の力だけでは完成せず、プロの力を借りる事になりました。

自分を失いかけた3人は、経験不足を補う為に、マンスリーライブや、1台の車に乗り込んでライブハウス巡りを行うなど、3人だけのライブを重ね、少しずつ自信を取り戻していきました。

そんな地道な活動が評判を呼び、10枚目のシングル「声のおまもりください」がCMソングになったり、再び注目を集めていきます。

そんな時にゲストとして呼ばれた森山良子さんのラジオ番組に出演した時に、「アルバムに収録する曲を一曲書いて欲しい」と依頼されたのです。

そして3人でアイディアを膨らませながら曲作り。ベースとなったのは優さんの作った曲でしたが、それを聞いた栄昇さんが、沖縄の人の生活が思い浮かぶと、曲の最後に沖縄の「わらべ歌」で歌われていた「涙そうそう」という言葉を吹き込み、森山さんに渡したのです・

森山さんが「涙そうそう」の意味は何かと聞いてみたら「涙がぽろぽろこぼれる」という意味だと教えられ、ふと、若くして亡くなったお兄さんの事を思い出しました。

一つ違いのお兄さんは、同じバスケットボール部に所属するなどし、喧嘩もするけど仲の良い関係でした。ところが急に病で亡くなり、心にぽっかり穴が空いたように、兄の事を思いだしては一人泣いていました。お兄さんの映った写真が貼られた古いアルバムを開いては、涙する日々。しかし、次第に「そんなにメソメソするな」と語りかけられているような気がして、前を向かなければと思うようになったのです。

その事を歌にする事にし歌詞を書いたのが「涙そうそう」です。

こうして「涙そうそう」は、1998年発売の森山良子さんのアルバム『TIME IS LONELY』に収録。

その後、2000年3月23日にBEGINがデビュー10周年記念のシングルとして、この曲を発売。BEGINの「涙そうそう」は、セールスチャートは振るわなかったものの、長く歌われる事で、代表曲へと成長していきます。しかし、あくまでも森山さんに提供した森山さんの曲という風に思っているそうです。

のちに、森山良子さんが作詞したこの「涙そうそう」で紅白歌合戦に出場し、森山さんに恩返しが出来たのはないかと感じたそうです。

【カバー】

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