中森明菜は井上陽水と組み、小泉今日子は高見沢俊彦と組んだ!
「木枯らしに抱かれて」小泉今日子
1986年11月19日リリース
現在、乃木坂46、欅坂46、AKB、ももクロ、ハロプロなど、多くのグループアイドルが活躍し、アイドル戦国時代と呼ばれたりしていますが、小泉今日子さんのデビューした、1982年は、ソロアイドルの戦国時代。
「花の82年組」と呼ばれ、同期に、松本伊代さん、堀ちえみさん、石川秀美さん、早見優さん、中森明菜さん、男性アイドルでは、シブガキ隊と、蒼々たるメンバーが1度にデビューした年です。その為、各陣営とも、他のアイドルに勝てるように戦略を練り勝負をしました。
当時、小泉今日子さんを支えていたのは、「迷宮のアンドローラ」「ヤマトナデシコ七変化」の筒美京平さん、「艶姿ナミダ娘」「渚のはいから人魚」の馬飼野康二さんという2人の、王道アイドルソングの作曲家でした。
しかし、80年代中盤に入ると、各陣営とも次の一手を探り始めました。1984年、中森明菜さんが井上陽水さんと組んで「飾りじゃないのよ涙は」をヒットさせ、アーティストとしての一面を見せる事に成功します。
小泉今日子さんが組んだのは、当時「メリーアン」や「星空のディスタンス」をヒットさせていた、ALFEEの高見沢俊彦さんでした。コンサートの楽屋に招き、「美しいメロディーの曲を」と依頼して出来たのが、1984年12月にリリースされた、13枚目のシングル「スターダストメモリー」です。
高見沢さんの作る美しいメロディーは、女性達の支持を集め、新たなファン層を開拓する事に成功。こうして、王道アイドルソングで勝負をかける一方で、高見沢さんという新たなメロディーメーカーを迎え、幅を広げていきました。
高見沢さんの手がけた作品、3作目となるのが、記念すべき20枚目のシングル、「木枯らしに抱かれて」。
小泉今日子さん主演の映画「ボクの女に手を出すな」の主題歌ですが、この頃登場し、人気を集めたカラオケBOXの影響もあり、定番の「失恋ソング」として、多くの女性達に歌われてきました。曲は、ロングヒット。この曲で紅白歌合戦にも出場しています。
THE ALFEEは、1987年にこの曲を「サファイアの瞳」のB面でカバー。間奏の変更と新たな歌詞の追加、サビの歌詞が変更されるなど大幅にアレンジされています。