「春一番」キャンディーズ 1976年3月1日リリース
アルバムバージョンはかなりロックなアレンジだったのでシングルで歌謡曲化
もともと「春一番」は、この前の年に発売されたアルバム「年下の男の子」に収録されていた作品で、すでに、コンサートで歌われていた曲でした。
このアルバムに収録されているバージョンは、かなりロックなアレンジで、ベースが重いビートを刻み続け、ギターとシンセサイザーがバトルし、ドラムも派手に打ち鳴らされていました。
キャンディーズ本人も、これをお気に入りの一曲としてあげていましたが、コンサートでもこの曲を歌っていくうちに、ファンから「これをシングル・カットして欲しい」という声があがり始めます。そこで、当時のプロデューサーは、この曲を次のシングルにしたいと考えました。
ただ当時は、すでに発売されたアルバムから、改めてシングルカットを行うという例が、まだ無かった為に、初めての試みとして、レコード会社やプロダクションを説得しなければならず、シングル化へのGOサインは、すんなりと出ませんでした。
当時、キャンディーズが所属していた、渡辺プロダクションの社長に相談したところ、アルバムに収録されているバージョンの「春一番」は、かなり大胆な、ロックなアレンジがされているので、このまま出しても、一般大衆がついて来られないと判断をされました。
そこで、アレンジもし直して、シングル化する事を提案、ギターとベースを控えめにし、新たにホーンセクションを入れて、歌謡曲風なアレンジにしました。
こうして「春一番」は生まれ変わった為に、のちに楽曲マニア達から、シングルとアルバムで、かなりアレンジが違う曲と注目され、大きな評価もされるように。
シングルバージョンは、心配していた一般大衆にも受け入れられ、キャンディーズとしては、これまでで最高の3位を記録。彼女達を代表する一曲となりました。
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【シングルバージョン】
【アルバムバージョン】
【カバー】