「雨音はショパンの調べ」小林麻美 1984年4月21日リリース
いい歌があるとユーミンに勧められて歌う事になった!
『雨音はショパンの調べ』は、イタリアの男性歌手ガゼボによる1983年のヒット曲「I like Chopin」のカバー曲です。イタリアを含む、ヨーロッパの各国のチャートで1位を獲得、100万枚以上を売り上げました。
恋人が情熱を傾けるショパンに少し嫉妬を覚えながらも、ショパンを耳にすると彼女を想わずにはいられないという、男心を歌った歌です。
日本でこの曲をカバーしたのは、モデルとして活躍し、アンニュイな雰囲気で、女性の憧れとされていた小林麻美さん。
アイドルとしてデビューしたものの、モデルの活動に路線変更した為、しばらく曲は出していなかったのですが、30歳の彼女が8年ぶりにレコードをリリースする事に。彼女にこの曲を勧めたのは、この曲の訳詞を担当した、松任谷由実さんでした。
プライベートでも付き合いのあった2人ですが、ユーミンが「とてもいい曲があるの。歌ってみない?」と小林麻美さんに推薦。そして、訳詞を担当する事に。
レコーディングの際には「歌うとおもわないで、セリフをささやくように表現すると良さが出る」とアドバイス。それが、少し影のある小林麻美さんの雰囲気とマッチしました。
歌番組にも一切出演せず、とりたててPRした訳でもありませんでしたが、曲の評判は、有線放送のリクエストなどから広まりました。そのうちマスコミが、カリスマモデルの久々の新曲に注目し、取りあげた事で人気が爆発し、チャートの1位まで上り詰めました。結果、トータル52万枚をセールスするヒット曲に。
この曲のヒットから4年後。1988年2月18日、小林麻美さんは、最初で最後のコンサートを日本武道館で開催。
ユーミンが演出したステージは、小林麻美さんが幻想の世界と現実の世界を行ったり来たりする人魚姫という設定で進行し、大がかりなステージセットが話題になりました。オープニングではノースリーブに細い脚を露出した白いドレスで登場そして一曲目に歌ったのはこの曲「雨音はショパンの調べ」でした。
【元歌】
【カバー】