久保田利伸「You were mine」すごいぞテープを音楽関係者に配りまくった

「You were mine」久保田利伸 1988年2月26日リリース

洋楽の名曲カバー曲を収録した「すごいぞテープ」というのを作り、音楽関係者に配りまくった!

今では誰もが知るシンガー、久保田利伸さんですが、実はチャンスに恵まれず、なかなかデビュー出来なかった事は、知られていません。

大学の仲間とファンク・バンド「ホッテントット」を結成。ヤマハのアマチュア音楽コンテスト「イーストウエスト」に参加し見事、ベスト・ボーカリスト賞を受賞します。

すぐにキティミュージックから声がかかり、専属契約を結びますがデビューの話しは出ず、作曲活動に専念させられました。岩崎宏美さん、小泉今日子さんなどに、曲を提供する日々が続きます。

実は、当時はまだ、ブラックミュージックは音楽通の間で人気のジャンルで、歌謡曲中心だった日本では、久保田さんのデビューは、時期尚早とみられていたのです。

そんな中、1985年、田原俊彦さんに提供した楽曲「It’s Bad」がヒット。それまで知られていなかった日本語ラップが話題となり、その楽曲提供者である、久保田利伸さんにも、注目が集まりました。

そこへ、新たなレコード会社、ソニー・レコードからの誘いが。さあ今度こそ!と思いましたが、こちらでもデビューの話しが決まりません。

しびれを切らした、久保田利伸さんは、自分で動く事にしました。スティービー・ワンダーなど、洋楽の名曲カバー曲を収録した「すごいぞテープ」というのを作り、音楽関係者に配りまくったのです。すると「久保田利伸をデビューさせるべき」という声が、巻き上がりました。

こうして、満を持して、1986年シングル「失意のダウンタウン」でデビュー。しかし、当時はアイドル全盛の時代。まだR&Bが根付いていない日本では、苦戦を強いられることに。

そんな久保田さんにチャンスを運んで来たのは、トレンディードラマブームでした。とにかくオシャレな要素をつぎ込むトレンディードラマで、挿入歌としてブラックミュージックを使用するケースが続いたのです。

主題歌も、ブラックミュージックでとの声が出た時に、白羽の矢が立ったのが、久保田利伸さんでした。こうして、フジテレビの月9ドラマ「君の瞳をタイホする!」の主題歌として、この曲が起用され、大ヒット。久保田利伸さんの名前が知れ渡りました。

「君の瞳をタイホする!」は、陣内孝則さん、三上博史さん、柳葉敏郎さん、浅野ゆう子さん出演のラブコメディー。この主題歌のヒットで、TBSの音楽番組『ザ・ベストテン』にも初登場

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