「CAN YOU CELEBRATE?」安室奈美恵 1997年2月19日リリース
この曲で山口百恵さん以来となる、20代での紅白歌合戦のトリを!
累計で250万枚を売り上げた、安室さん最大のヒット曲ですが、小室哲哉さんは、この曲の事を「朝起きたら出来ていた曲」と語っています。
小室さんは夢の中で楽曲が浮かぶそうで、起きたら、それを忘れないうちに、鍵盤に打ち込む事から始めるそうです。この曲も、思い浮かんだメロディーを打ち込んでいるうちに、あっという間にエンディングまで完成したのだとか。
小室さんは、曲が完成すると、すぐに安室さんに電話をかけ「すごくいい曲が出来たんだ。」と言って呼び出し、聞かせたそうです。安室さんは、その時にこの楽曲を聴いて、鳥肌が立ったと語っています。
しかしレコーディングに入る時、一つの問題が起こりました。この曲を主題歌としてオーダーしたフジテレビのドラマのプロデューサーから、中盤の「永遠ていう言葉なんて知らなかったよね」のフレーズを冒頭に持って来て欲しいとオーダーされたのです。小室さんへのダメ出しにスタッフはピリつきましたが、小室さんは「こうなりますよ」とピアノで弾いてみせました。そしてレコーディングに臨んだのですが、結果、プロデューサーのアイディアが採用されて、皆の知っている曲に。
この曲は、フジテレビ系月9ドラマ『バージンロード』の主題歌だったので、ウエディングソングとして人気が高まっていましたが、この曲リリースの半年後、安室さんが結婚を発表した事で、将来の運命を予言していた曲として、さらに話題になり、再びチャートイン!運命的な結婚の歌として、さらに人気を呼びました。
前年の「Don’t wanna cry」に続き、2年連続で日本レコード大賞の大賞を受賞。紅白歌合戦では、この曲で紅組のトリを務めました。
20代の女性が紅白のトリを飾るのは、異例で、1978年年、山口百恵さんの「プレイバックPart2」以来。この時、安室さんのお腹の中には、新しい命が宿っていて、紅白を最後に、1年間の歌手活動の休業に入る事が決まっていた為、ファンや歌手仲間からの声援を受けながら、送り出されました。
そして、カムバックも翌年の紅白歌合戦。2年連続で、「CAN YOU CELEBRATE?」を熱唱。歌手として再び歩き出す、第一歩の曲ともなったのでした。
安室さんのベストアルバム『Ballada』では、ヴァイオリニストの葉加瀬太郎が参加して再レコーディングされた、「CAN YOU CELEBRATE? feat. 葉加瀬太郎」が収録されています。
大手ブライダル会社、8社が共同調査した、今、結婚式で良く使われているウエディングソングで、「CAN YOU CELEBRATE?」は、10位にラインクイン。式場では、葉加瀬太郎さんが参加した、新しいバージョンを使う人が多いそうです。
【カバー】