「未完成のメロディ」矢井田瞳 2002年12月4日リリース
シングルのカップリング曲に、その曲のアコースティックライブの音源を!
ギターを始めたのは19歳。楽器を始めたのは、プロの中ではかなり遅め。でも、一心不乱に練習に打ち込み、始めてから、たった2年で、メジャーデビューにたどり着いた、矢井田瞳さん。
しかし、彼女に何事にも一生懸命な性格が、災いを招きます。
当時、彼女は大学4年生。音楽活動と共に、大学卒業の為の卒論にも打ち込まなければなりませんでした。手を抜けない性格から、無理がたたり、卒業を前に、ついに過労でダウン。身体が悲鳴をあげたのです。高熱が出て、歩くことも、食事をとることもできなくなり、入院。絶対安静が言い渡され、病院のベットで一ヶ月の静養をする事に。
しかし、退院後、彼女を待っていたのは、さらなるハードなスケジュールでした。年末の大阪ドームのカウントダウンまで、びっしりと埋まっています。決められたスケジュールにそって曲を作り、ライブを行う日々。
このままでは、また流されてしまう。きっと音楽の神様に嫌われる。そう感じた矢井田さんは、少しずつ環境を変えることにしました。
通常のツアーの他に、小さなライブハウスでのシークレットライブを行ったり、抽選で選ばれた人のみ入場出来る、アコースティックライブを行ったり。原点に戻るような、ライブを行うようにしたのです。
そしてシングルにも、新たな試みが。シングルのカップリング曲に、その曲のアコースティックライブでの音源を加えたのです。同じ曲を、スタジオ版と、ライブ版の二通りで、聞いてもらう試み。
それが、2002年12月にリリースされた、「未完成のメロディ」
このシングルにカップリングしたような、アコースティックライブは、その後、彼女のライフワークに。疾走感のあるシャウトも矢井田瞳の魅力ですが、語りかけるように歌う、もう一つの魅力も、ここから開花していったのです。