19「あの紙ヒコーキ くもり空わって」相田みつをに通じるような詩で中高生に人気に

「あの紙ヒコーキ くもり空わって」19 1999年3月20日リリース

相田みつをに通じるような詩で中高生に人気に

「19」は、広島県出身の岡平健治さんと岩瀬敬吾さんによる男性ボーカルデュオ。二人の出会いは高校3年生の時で、呉駅のロータリーで「少年フレンド」というユニットで路上ライブなどをしていました。その後、別々に上京し「19」を結成。ユニットの名前の由来には諸説あるのですが「19歳になるころに結成されたので19というグループ名になった」と音楽番組で語っていた事があります。

上京してから下北沢などでライブ活動中に326(ミツル)さんと出会います。326ことナカムラミツルさんは、独特の可愛らしいイラストの横に添えたポエムで人気となっていました。326は、自分の詩に曲をつけてくれるアーティストを探していた所で、意気投合。作詞とキービジュアルという役割で「19」に参加します。

「どんなにチャンスがあっても君が「ゼロ」なら意味がない。」

「成長期にヒザが痛むように、もしも君の心が痛むのなら
それは心が成長してるってしるしなんだ」

「明日にはまだ失敗がない それだけで生きる価値がある。」

326さんの詩は、相田みつをさんに通じるような詩で、女子中高生を中心に人気となっていきます。現代でも、TikTokやInstagramでも、自己啓発系のポエムが人気となっていますが、迷える10代の心に刺さる要素が大きかったのだと思います。

19は歌の他に、326さんのイラスト入りのポエムはグッズ化され、キデイランドなどで発売され、ビジュアルイメージともに人気となって行きます。

特に2枚目のシングル「あの紙ヒコーキ くもり空わって」は、「卒業の歌、友達の歌。」のシングルB面として発表されるはずだったのですが、TBSのキャンペーン・ソングに起用されると、誰の曲かという問い合わせが殺到し、急遽A面に変更される事となりました。

夢を諦めかけている友人に語りかけるような歌詞が、若者の心に刺さりました。

のちにこの曲をカバーしてデビューしたタレントのJOYさんは、プロサッカー選手を夢見ていた中学校時代に、この曲に励まされてヘビーローテーションしていたと語っています。

326さんの歌詞の世界観でヒットした19ですが、2人組で売り出したいという事務所の方針で脱退する事に。19自体も4年という短い活動期間をへて解散。当初は互いの音楽性を大事にする為にと語っていましたが、解散後、時間がたってからは「事務所とのトラブル」と語っており、事務所がハンドリングを間違えなければ、もっと長く続いていたのではないかと思われます。

【カバー】

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