荒井由実「卒業写真」卒業写真のあの人は好きな先輩ではなく恩師の事だった

「卒業写真」荒井由実 1975年6月20日リリース

卒業写真のあの人は好きな先輩ではなく恩師の事だった

荒井由美の3枚目のアルバム「コバルトアワー」に収録されている「卒業写真」

卒業アルバムを開きながら、昔の好きだった人を思い出している曲だと思われがちですが、この曲が出来たきっかけの「あの人」とは彼氏の事ではありませんでした。

高校時代ユーミンは美術大学を目指していたのですが、その時に美術学校に通って家庭教師のような形で絵を習っていました。東京芸術大学の学生、先輩でもあり年の近かった先生は、親身になりそして厳しく絵を教えていました。

しかし、受験は失敗。東京芸大の難易度は高く浪人する人も多かったので、先生は浪人してもう一度チャレンジする事を勧めました。

しかしユーミンの家がそれを許さず、浪人はしない事に。現役で入学できる多摩美術大学に進む事になりました。一緒に頑張って来た先生に応えられず、何となく後ろめたい気持ちになり、少しずつ疎遠になって行きました。

そんな先生を街で見かけたど、後ろめたくて声をかけられなかったエピソードから生まれた曲という説が定番ですが、憧れの女性の体育教師説を唱える人もいます。

ユーミンは、多摩美術大学時代にデビューして、「ひこうき雲」と「MISSLIM」という2枚のアルバムを出していました。音楽業界では知られた存在でしたが、一般的には、今ほどの知名度は無く、色々と模索している最中。

プロデューサーは人気フォークグループから分かれて立ち上げた「ハイファイセット」のデビュー曲に、ユーミンの曲を使う事を提案します。クオリティの高い曲を注目のグループに歌って貰う事で、両者の評価に繋がると考えたからです。

ハイファイセットが「卒業写真」でデビューし注目を集め、その後、ユーミンがセルフカバーで、アルバム「COBALT HOUR」に収録。

今ではユーミンの代表曲となっていますが、当時は「ハイファイセット」のオリジナルだと思っていた人も多くいます。

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