ORIGINAL LOVE「接吻 -kiss-」阿久悠さんの歌詞を研究していたから出来た曲


「接吻 -kiss-」ORIGINAL LOVE  1993年11月10日リリース

作詞家阿久悠さんの歌詞を研究していたからすぐに出来た曲

田島貴男さんは当初、The Red Curtain(ザ・レッドカーテン)というバンドを組んでいました。パンク、ニューウェーブの流れを受けたバンドサウンドだったのですが、ヒップホップなどの新しい音楽が台頭して来ると、パンクやニューウェーブが徐々に古い音楽に思えて来ました。

それまで曲作りの方向性としていたものが違う気がしてきて、自分がどういう音楽を作っていったらいいのか分からなくなりました。そこで、ジャンルを超え、時代を超えて残っていく、ポップスの王道を目指そうという事に。

それを機に、バンド名を「オリジナル・ラブ」に改名しました。

その頃から60年代後半から70年代初頭までのソウル、R&Bを浴びるように聴いてブラックミュージックの流れを組む音楽を作るように。しかし、パンクをやっていたミュージシャンがブラックミュージックをやるのは、めちゃくちゃ難しかったと田島さんは語ります。

当時の渋谷のライブハウスでは田島貴男さんの歌声は評判になっていて、その噂を聞きつけた小西康陽さんが「ピチカート・ファイブ」のボーカルにならないかと誘いました。

早くメジャーデビューしたかった田島さんは、「オリジナル・ラブ」と平行して活動する事を条件に話を受けます。しかし、やりたい音楽の方向性が違いすぎて1990年に、ピチカート・ファイブを脱退することを決意。再びオリジナル・ラブの活動だけに専念する事にしました。そしてメジャーデビュー。

それまで洋楽しか聴いてこなかったけれども、日本語での王道のポップスを作るには日本語の曲も研究しなければならないと、日本のポップスや歌謡曲も研究するように。

そんな中で大きな影響を受けたのが作詞家の阿久悠さん。阿久悠の詩集を読みこみ歌詞を研究しました。阿久悠さんの詞の中には映画のような物語性があり、登場人物の感情や色気がありました。

田島貴男さんの、甘くエロチックな歌声は、多くの人を虜にし、徐々にCMソングなどの話が舞い込むように。そして柴田恭兵さん、石田純一さん、深津絵里さんなどが出演する「大人のキス」というドラマの主題歌の話が舞い込みます。

ドラマのタイトルから「長く甘い口づけを交わす」というフレーズが浮かぶと、すぐに曲の中のドラマが出来上がっていきました。のちに振り返った時に、阿久悠さんの作詞を研究したから、歌の中に物語を作れたのでは?と語っています。

そして、その世界観を生かす為に少し官能的なセクシーな曲に。それがまた田島さんのエロティックな声とも共鳴し、評判となっていったのでした。

【カバー】

スポンサーリンク
スポンサー




スポンサー




シェアする

フォローする

スポンサーリンク
スポンサー