元ちとせ「ワダツミの木」男はつらいよに歌声だけ出演してデビューしていた

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「ワダツミの木」元ちとせ 2002年2月6日リリース

「男はつらいよ 寅次郎紅の花」に歌声だけで出演したのがきっかけでデビュー!

元ちとせさんが、まだデビューする前の高校生だった頃。映画に、歌声だけで出演しています。それは、渥美清さんの遺作となった、「男はつらいよ 寅次郎紅の花」。

この作品は、元ちとせさんが住んでいた奄美大島が舞台となったのですが、当時の彼女は、「奄美民謡大賞」で、新人賞を受賞しその歌声は、島で評判を呼んでいました。それを聞きつけた山田洋次監督が、劇中で流れる島唄を歌ってくれるようにお願いしたのでした。

さらに、18歳の時には、同じコンクールで、大賞を受賞。その様子はテレビでドキュメントとして放送されたのですが、今度は、この番組を、たまたま観ていたレコード会社のプロデューサーが、力強い歌声に魅かれ、彼女に会うためにすぐに奄美大島へ飛びました。

歌手にならないかと説得するも、もう美容師になる事が決まっていると、きっぱりと断られます。そこで、「もし、気持ちに変化があったら連絡をください」と名刺を置いて帰ってきました。プロデューサーに連絡が入ったのは1年後の事でした。体調の問題で、美容師の夢を断念しなければならなくなった彼女が、歌の勉強をしてみたいと言ってきたのです。

そこで、上京を勧めると、島唄以外の音楽も色々吸収したいと、有楽町のHMVでアルバイトをしながら、音楽の勉強を始めました。

インディーズでカバーアルバムを出してみましたが、カバーだとどうしても、モノマネのような歌い方になってしまうので、オリジナルを歌ってみようという事に。

プロデューサーが選んだのが、レピッシュのキーボードだった上田現さん。インディーズのアルバムも好評で、この組み合わせに手応えを感じたレコード会社は、上田現さん、作詞作曲の歌で、メジャーデビューさせる事に。

曲が完成しレコーディングが終わっても、実はタイトルが決まりませんでした。スタッフが頭を悩ませる中、所属事務所の社長が提案したのが、日本神話に登場する海の神様「ワダツミ」を用いたタイトルでした。

こうして完成した「ワダツミの木」は、シングルチャートで初登場19位に。その後、島唄を取り入れた歌声は評判を呼び、TOP10入り。さらに、発売から約2ヵ月後の4月22日付で、ついにシングルチャート1位まで上り詰めたのでした。

この曲のヒットから2年後、奄美大島で新種の植物が発見されたのですが、彼女の曲にちなみ、ワダツミの木と命名されています。

【カバー】

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