「ハナミズキ」一青窈 2004年2月11日リリース
恋愛ソングと思われがちだが、実はアメリカの同時多発テロの事を歌った歌!
「君と好きな人が、百年続きますように。」というフレーズが印象的で、結婚式などでも歌われる事の多い、「ハナミズキ」。実はこの曲、2001年9月11日に、アメリカで起こった同時多発テロの事を歌った曲だという事、皆さんはご存じでしょうか?
ニューヨークでテロが起こった時、ワールドトレードセンターの一青窈さんは、ツインタワーが崩れる映像を見ながら、ボロボロ涙がこぼれてきました。そして、涙と同時に溢れてきた感情を、言葉として書き留めました。
ちょうどその時、一青窈さんの友達がニューヨークにいて、事件翌日から、毎日メールが届くようになりました。事件は、日が経つにつれ、印象がだんだんと薄れていくのに、反対に、友達の気持ちは、どんどん辛くなっているのがわかりました。
それまで、戦争のことについて、深く考えた事は無かったので、大切な人が巻き込まれないと、考えたりしなかった自分に、ショックを受け、この事を、歌にして残さなければと、考えるようになりました。
最初に、あの衝撃的な映像を見ながら、紙3枚に色々と書き留めた言葉には、テロ、散弾銃といった、挑発的な単語が並べられていたそうです。
ただ、この曲で何を訴えるのか考えた時に、「みんな、もっと優しい気持ちになれないのか?」というテーマが浮かび、怒りや憎しみを表す言葉を、削っていきました。
憎しみに対抗できるのは、それさえも包み込んでしまう大きな愛であると、友達の幸せを願うだけではなく、その友達の彼女までの幸せを願う、そんな深い愛の歌を歌う事にしました。
こうして、世の中の平和を願って書かれた歌「ハナミズキ」
一青窈さん自身は、この歌が結婚式で歌われていると聞いて、恋愛の歌としても解釈出来るんだと、後で、気づかされたのだそうです。