「M」浜崎あゆみ 2000年12月13日リリース
発売当初は本人作曲を伏せてリリースされた!
1998年4月に1stシングル「poker face」でデビューした、浜崎あゆみさん。翌年には1stアルバム『A Song for ××』でオリコンチャート1位を初獲得すると、10枚目のシングル「A」が初のミリオンセラーに。そして、年末には、紅白歌合戦と、一気にスターへの階段を駆け上りました。
そして、この頃から女子高生を中心とした若者のカリスマ的存在に。悩める少女達の心に突き刺ささり、傷ついた頃を癒す歌詞は、救いの言葉、現代のバイブルとも言われました。
確かに、このMに出てくる名前は、マリアであり、ミュージックビデオは教会での撮影。胸にかかった十字架のペンダントに、時より手をやりながら歌う姿は、誰かの為の祈りのようでもありました。そして、その姿に、悩める少女達は救いを求めたのです。
ところが、随分たってから明かしたエピソードによると、この頃の曲は、聞いてくれるファンはもちろんなのですが、自分への励ましの曲でもあったようなのです。
この頃、若者のカリスマと祭り上げられ、言う事、やる事、とにかく全てがニュースになりました。毎日毎日、自分に関してのニュースが大きくなっていくのが怖くなり、家から出るのをためらうようになります。
ヒットをすれば、次を期待され、ハードルをあげられる。どんどん、追い詰められています。そして、何かに救いを求めたくもなりました。
そんな時に作ったのが、この曲でした。友人から聞いた、クリスマスの聖書物語からインスピレーションを得て歌詞を書き上げました。作曲者「CREA」として、初めて作曲にも挑戦。「CREA」とは浜崎あゆみさん、本人のペンネームですが、発売当時はそのことは伏せられていました。
こうしてリリースされた曲は、2週連続オリコンシングルチャート1位と、ミリオンセールスを記録。そのカリスマ性をさらに深める一曲となったのでした。
この曲は、2000年の最後に、チャートで1位に輝いた曲となりました。つまり、20世紀最後の1位作品なのです。