元ちとせ「腰まで泥まみれ」ロシアのプーチン大統領を思い浮かべるような反戦歌

「腰まで泥まみれ」元ちとせ 2015年7月22日リリース

ロシアのプーチン大統領を思い浮かべるような反戦歌

元ちとせさんはデビュー前に、ある一曲を渡されていました。それは「死んだ女の子」という楽曲。しかしその時は、なんでこんな怖い唄を歌わなければいけないのかと思って、曲が出来た経緯なども調べる事はありませんでした。

しかし広島でのライブの時に原爆資料館へ行き、自分の母国が、こんな悲惨な目に遭っていた事実も知らないで23年間過ごして大人になっていたということが恥ずかしくなりました。そこから「死んだ女の子」を歌いたいと強く思うように。広島の原爆で死んだ女の子の悲痛な叫びを歌った歌です。

平和に対する思いが強くなり、元ちとせさんは、2015年に戦後70年を機に「平和元年」というカバーアルバムを発売しました。

戦争をテーマにしたアルバムと一口に言われがちですが、戦後60年の年に出産もして、自分の娘と一緒にいると、一瞬にして命を奪われてしまったらどうなるんだろうと考えるように。なので、戦争になんか巻き込まれたくないという気持ちで作ったアルバムだそうです。

その中に収録された一曲が「腰まで泥まみれ」

元歌は、ピート・シーガーの1966年の楽曲。偵察行動をしていた小隊、軍曹が川の増水に気づき引き返す事を進言したけれど、高圧的な大尉が「そんな弱気でどうする!進め!」と命令。しかし軍曹の判断で小隊を戻し、大尉だけ流されて死んだという歌。

この歌は、ベトナム戦争でアメリカがどんどん泥沼に引きずり込まれていくのに、反戦を唱える者に「臆病者」と叱責した、当時のジョンソン大統領を皮肉った歌とも言われています。

状況判断が出来ない上官が「進め」と命令し、結果悲惨な目に遭う話は日本でもあり、映画「八甲田山」は、上官の命令で無計画に雪山を進軍し、吹雪の中を彷徨し、遭難し全滅するという実話を元にした話です。

独善的な上官による止められない進軍の命令。今、世界から孤立してしまっているロシアのプーチン大統領にも重なりますね。

【まとめ】アーティストが歌った反戦ソングと、そこに秘められた思いとは?
ロシアによるウクライナ侵攻により、今、反戦ソングに注目が集まっています。恋愛の歌や夏の歌だと思っていた曲が実は反戦ソングだったりもするので...
スポンサーリンク
スポンサー




スポンサー




シェアする

フォローする

スポンサーリンク
スポンサー