「U」millennium parade × Belle (中村佳穂)2021年8月18日リリース
彼女の噂を聞いた細田守監督は奈良の靴屋で行われたライブを観に行って感激!アニメの歌姫に起用!
2018年の「関ジャム」マイベスト10曲で、蔦屋好位置さんが「きっとね!」を2位に、mabanuaさんに「You may they」を1位に選んだのですが、これはどちらも中村佳穂さんの楽曲です。
音楽通の間では、以前より高い評価を得ていたのですが、歌い方の個性が強すぎて万人受けする感じではなく、一部で知られる存在となっていました。
そんな彼女の噂を耳にしたのが、アニメの細田守監督です。
2019年7月のこと。「中村佳穂というすごい人がいる」という話を聞いた細田監督は、奈良で行われた靴屋「NAOT NARA」の4周年記念ライブに駆けつけることにしたのです。そこで中村さんの『そのいのち』 という曲を聴いて『わあ、すごい!』となり、打ち上げにも参加させてもらって深夜2時ぐらいまで飲んで意気投合しました。
『美女と野獣』をモチーフにした細田守監督最新作アニメ『竜とそばかすの姫』。こちらのオーディションに中村さんは呼ばれました。アニメの中では、歌だけで無く声優としても主役を務めてもらわなければなりません。高知の田舎町で暮らす17歳の女子高生すずが、超巨大インターネット仮想世界<U>で「ベル」として存在感を増していくストーリー。
中村さんの歌の表現力は知っていたのですが、芝居については未知数。だけど、原稿を読んでもらったら『この人だ!』となり、スタッフの間で話し合って、オファーする事に。
中村さんは、アフレコへのアプローチも独特のもので、すずの時には「ヒールの低い靴」を、歌姫ベルの時には「ハイヒール」を履いて行いました。全く別人の二人が同じ人物だったらという話ななので、声を変えて演じ分けるのではなく、靴を変える事で、気分を変える事にしたのです。
そして、中村佳穂としてではなく、ベルとして歌うことを心がけました。レコーディングの直前に、自分がアフレコしたベルの台詞の声を聞き、記憶させてから歌に臨みました。
こうして公開された細田守監督最新作『竜とそばかすの姫』は、国内で興行収入65億円の大ヒットを記録。2022年1月14日から全米公開となります。
メタバースの世界を描いた『竜とそばかすの姫』、時代を表した歌として、紅白歌合戦に初出場となりました。