「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。」 中原めいこ 1984年4月5日リリース
タイトルはカネボウからの指定だった!
子供の頃から歌手になることを夢見て、15歳でフジテレビの「君こそスターだ!」に挑戦した、中原めいこさん。残念ながら、合格点に3点足りずに不合格。そこで、作曲家の鈴木邦彦さんの音楽スクールに通い、勉強を始めました。
17歳のころには、郷ひろみさんのコンサートなどでバックコーラスを務め、経験を積んでいきます。そして、1982年に「今夜だけDANCE・DANCE・DANCE」で念願のデビューをする事に。
すると、全曲、自分で作詞作曲するという彼女の才能を見込んで、カネボウの、夏の化粧品キャンペーンソングの依頼が舞い込みました。タイトルは「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。」という条件付きで。
タイトルに縛りがある中、曲作りを開始。中原さんは、そこから「太陽の日差しを浴びて輝く女性」をイメージし、明るいラテン系の、ダンサブルな曲を作る事にしました。
ただし、この曲の依頼があったのは冬の事。レコーディングの日も、雪が舞い散る、寒い日でした。
そんな中で夏気分を出す為に、スタジオの暖房器具を全開にして汗だくになるぐらい室温をあげ、Tシャツ一枚でレコーディングに望みました。
こんな風にしてリリースされた曲は、そのトロピカルさが受けて、チャートでは最高8位、音楽番組「ザ・ベストテン」でも6位に入るなど、ヒットし、中原めいこの代表作の一つとなったのでした。
本田美奈子さんが、歌手になるオーディションの時に歌ったのが、この「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。」他のオーディション参加者が、アイドルの歌を歌う中、この難しい曲を歌いこなした事を評価され、ソロデビューする事になりました。