アリス「遠くで汽笛を聞きながら」地方巡業の中で自分たちの決意を書いた歌

「遠くで汽笛を聞きながら」アリス 1976年9月20日リリース

売れなかった頃、地方巡業の中で自分たちの決意を書いた歌!

アリスは、デビューしてからの下積みが長かったグループです。1972年に「走っておいで恋人よ」で、デビューしますが、ヒット曲に恵まれず、長い低迷期間を過ごす事となります。

自分たちを知って貰う為には、自分たちの方から全国を回るしかないと、ライブ巡業を行う毎日。谷村新司さんと、堀内孝雄さんは、ギターだったので、まだ良かったのですが、矢沢透さんは、ドラム。そこで、電車移動なども出来るように、コンガ変更したりしました。

こうして、街から街へと、渡り歩く日々が始まりました。知名度をあげる為に、ノーギャラのライブにも飛び込み、ほぼ毎日がライブ。1974年には、年間303ステージという記録が残っているほどです。

この「遠くで汽笛を聞きながら」は、そんなツアーの中で生まれた、決意の曲です。

堀内さんの書いた曲に、谷村さんが歌詞をつけたのですが、堀内さんは、何度も書き直しを、お願いしました。冒頭の「悩み続けた日々」というフレーズを生かし、自分たちの置かれている状況、その心の叫びを書いてほしいと頼んだのです。

こうして出来たのが、「ここまで、何もいい事がなかったけど、やめずに、音楽の世界に踏みとどまろう」という決意を歌った、歌詞。

その後、ライブで歌い続ける事で、この曲への評価が高まり、1976年9月に、アルバムからの、シングルカットとなりました。しかし、メンバーの期待とは裏腹に、チャートは51位止まり。

それでも、自分たちにとっては大切な一曲と、歌い続けた事で、いつしか、アリスを代表する一曲に。アリスが、この曲を紅白歌合戦で歌ったのは、リリースから29年後の、2005年の事でした。

谷村さんによると、この汽笛というのは、汽車の汽笛ではなく、青森を訪れた時に、遠くで聞こえた、青函連絡船の汽笛なんだそうです。

ちなみに、ジャケットで使われた写真は、秋田県の横手市にある無人駅「醍醐(だいご)駅」。歌の雰囲気に合っていると、数ある写真の中から選ばれたのだそうです。

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【カバー】

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