「別れの街」鈴木雅之 1989年9月1日リリース
オフコース解散後に小田和正が最初に手がけた曲!
ラッツ&スターとして活躍しながらも、ボーカリストとしての道を極めるためソロの道を選んだ、鈴木雅之さん。
ソロとしてどんな歌を歌っていこうか考えた時、浮かんで来たのが、ラブソングという言葉でした。
音楽は聞く人達へのメッセージ。そして、メッセージソングは色々あるけど、究極は、愛するってことを、全面に打ち出す事なんじゃないか?と思ったのです。さらに、今、日本のポップミュージックは、若者を中心に回っている。だから逆に、酸いも甘いも噛み分けた、大人のラブソングは、そう多くない。それを歌おう。
こうして、鈴木雅之さんの代名詞「ラブソングの帝王」というコンセプトが、固まりました。
そして、ボーカリストに徹する為に、楽曲を知り合いのアーティストに依頼し、自分の違う一面をプロデュースしてもらう事にしたのです。その第一弾が、大澤誉志幸さん作曲の「ガラス越しに消えた夏」。
5枚目のシングルのプロデュースを、山下達郎さんに依頼した時言われたのが、「大人のラブソングを歌うなら、不倫を歌うべきだ」という言葉。
世間から後ろ指を指されるような、危険な出会いと知りつつ落ちて行くような、燃え上がる恋。それを歌いきれるのは、大人のボーカリストしかいない。そういうコンセプトで作られたのが、竹内まりやさん作詞、山下達郎さん作曲の、5枚目のシングル「Guilty」でした。
そして、7枚目のシングルは、小田和正さんにプロデュースしてもらう事に。世間では、強がるのが男らしさというイメージがあるけれど、
「ちょっと女々しいんだけど…って、自分を認めちゃう方が、大人の男で、男らしいんじゃないか?」という小田さんからのメッセージが。
こうして出来たのが「別れの街」。男の女々しさを、大人の男が歌い上げていきます。
鈴木雅之さんは大澤誉志幸さん、山下達郎さん、小田和正さんの力を借りて、大人のラブソングを極めて行き、自ら「ラブソングの帝王」と名乗ります。ちなみにこの曲は、小田さんがオフコース解散後に、最初に手がけた曲でもあります。