「スローなブギにしてくれ」南佳孝 1981年1月21日
「はっぴいえんど」の解散がきっかけでアーバンポップの旗手に!
南佳孝さんのデビューは、伝説のロックバンド「はっぴいえんど」と、大きく関係していました。
テレビ主催のシンガーソングライターコンテストで入賞しながらも、その後、デビューへの動きがなくて困っていた頃、紹介されたのが、「はっぴいえんど」のメンバーである、松本隆さんでした。
松本さんは、実質、バンドの解散が決まり、次の進路として、プロデューサーになるか、作詞家になるか、迷っていた時期。そこで、南佳孝さんのアルバムプロデュースをしてみようという事に。
当時は、学生運動とフォークソング全盛期でしたが、そんな中、松本隆さんは、「何か違う事、他の人がやっていない事をやろう」と提案し、二人の共通点をあげていきました。
お互い、東京生まれで東京育ち、アメリカやニューヨークに憧れ、映画が好き。…という事から、都会と映画をコンセプトを作ろうという事に。それが、南佳孝さんのデビューアルバム「摩天楼のヒロイン」。そして、そのアルバムをひっさげてのステージ初デビューが、「はっぴいえんど」の、解散記念イベント。こうして、南佳孝というアーティストは、「はっぴいえんど」の解散と共に、誕生しました。
デビューの時に形作ったコンセプト「都会と銀幕シネマ」をベースに「都市生活者」や「男性のクールな心情」をテーマにした楽曲も多く作り「アーバン・ポップ」の旗手と言われるようになります。
そんな南佳孝さんに注目したのが、角川映画でした。都会に暮らす大人をテーマにした小説を書く、片岡義男さんの「スローなブギにしてくれ」の映画化を進めていた頃で、そのテーマソングとして、都会的な曲を書く、南佳孝さんを指名したのです。
当時、映画のTVCMで、この曲の印象的な歌い出しが、何度も流れました。
【カバー】