松田聖子「SWEET MEMORIES」!最初はノンクレジットでCMソングに

「SWEET MEMORIES」松田聖子 1983年8月1日リリース

最初は名前を伏せて、大人のJAZZを英語で歌いCMから話題に!

松田聖子さんを語る上で欠かせないのが、編曲家の大村雅朗さんの存在です。CBSソニーのプロデューサー若松宗雄さんは、松田聖子というプロジェクトを進めるうえで、才能のあるスタッフ探しをしていました。

そんな時に聞いたのが、山口百恵さんの「謝肉祭」。「凄いアレンジをする人がいる」と、惚れ込み、すぐに全く面識が無かった大村さんのところへ出向き、「松田聖子のアレンジをお願いします」と頼んだのです。そして、2曲目の「青い珊瑚礁」から、彼女のシングル曲、アルバム曲のアレンジを数々手掛けていきます。

大村さんは、歌詞の世界観を大事にするアレンジャーで、6枚目のシングル「白いパラソル」で松本隆さんが起用されると、松本隆さんの風景がみえるような歌詞にぴったりの音で、楽曲を作り上げて行ったのです。

作曲は様々なアーティストが担当するのですが、作詞:松本隆、編曲:大村雅朗、歌:松田聖子という盤石な体制が出来上がり、数々のヒット曲を送り出して行きました。

プロデューサーの若松さんは、編曲で才能を開花させた大村さんに、今度は作曲を依頼します。14枚目のシングル「ガラスの林檎」のB面に収める曲を作って欲しいとお願いをしたのです。

サントリーから、聖子さんが、英語詞をノンクレジットで歌うというCMのオファーが舞い込んでいたのです。作られた楽曲は、一番が日本語、二番はCMに使われるように、英語で書かれることになります。

大村さんは、ペンギンのCMキャラクターを見せられ、「松田聖子の声でブルースを歌う」という設定を聞かされたのですが、これはジャズの方が合うとブルー・ノート・スケールが出てくる曲を書こうと決めたそうです。

サントリーは、話題作りを考えて、はじめは、歌っているアーティスト名を、あえて伏せてCMを流しました。1983年の夏、サントリーのCANビールのCMで。アニメのペンギンが酒場で歌うと、聴いていた他のペンギンたちが涙を流す。しかも歌は英語!誰が歌っているんだと話題になりました。しっとりとした大人のJAZZナンバーを、聖子さんが歌っているとは最初は気づかなかったのです。のちにCMには、松田聖子とクレジット。

CMの反響があまりにも大きく、当初はB面扱いだったこの曲、「SWEET MEMORIES」を、両A面扱いにして、発売から約1ヵ月半が経過した、9月に改めて発売されたのでした。ペンギンのキャラクターも一躍人気となり、文具などのグッズが販売されたり、映画『ペンギンズ・メモリー 幸福物語』が製作されるほどでした。ちなみにこのキャラクターは、カールおじさんで知られる「ひこねのりお」さんのデザイン。

ちなみに、2018年に発売された大村雅朗さんのトリビュート作品『Seiko Memories Masaaki Omura Works』の制作中に、当時の「SWEET MEMORIES」のマスターテープのケースから、松本隆さんによる全編日本語で書かれた歌詞が発見されました。松田聖子さんは「この歌詞で歌ってみたい」と希望し、デビュー40周年の2020年の4月1日に、全編日本語版の「SWEET MEMORIES~甘い記憶~」がリリースされました。日本マクドナルド「ごはんチキンタツタ」のテレビCMソングに

【40周年版】

【カバー】

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