「今夜このまま」あいみょん 2018年11月14日リリース
完全試合の千葉ロッテマリーンズ佐々木朗希投手はこの曲を登場曲に選んだのか?
あいみょんの「今夜このまま」はドラマ「獣になれない私たち」の為に書き下ろされた主題歌です。ドラマの台本を頂き、世界観を想像しながら、キーワードとなる言葉などを拾ったりとか、これまでとは違う作り方で制作していきました。
さらに、これまでとは違う事が。普段は家で曲作りをするのですが、このタイミングで近所の方からうるさいとクレームが入り、スタジオに隠る事になりました。毎日スタジオ入っって5〜6時間一人で曲作り。このドラマの為に十数曲作って提出したそうです。
それでも選ばれたのは、最初に作った曲。ドラマは住宅街にあるクラフトビールバー「5tap」に立ち寄り人達の話なので、ビールを意識させる「泡」をキーワードにしながら、官能小説的な比喩で歌詞が作られています。あいみょんは、色っぽい表現を学ぶ為に、官能小説も読んでいるそうです。
うまく行かないなかでもがき続けるこの楽曲、多くの共感を呼び2019年にストリーミング再生回数が「マリーゴールド」「君はロックを聴かない」に続く1億回を突破しています。
さらにこの曲、実は、完全試合を達成した事で話題の千葉ロッテマリーンズ、佐々木朗希投手がマウンドに向かう際の選手登場曲として、あいみょんの「今夜このまま」を流しています。
では、なぜ、佐々木朗希投手は、この曲を選んだのでしょうか?
それは友達との約束だったのです。保育園から中学校まで同じだった菊池君。小3で野球を始めたときも、東日本大震災で津波から逃げたときも、2人は一緒でした。高校は違ったのですが、高校三年の夏で引退後もプロを目指して練習を続ける佐々木投手の自主練に付き合いサポートしました。
そんな佐々木投手に「あいみょん」を教えたのも菊池君でした。練習中に「あいみょん」の曲を流し、共に汗を流した思い出の曲。佐々木投手は菊池君に「プロで登板する時は、あいみょんを登場曲にする」と約束したのです。
ルーキーイヤーは肉体強化を図る1年とし、一軍・二軍ともに公式戦登板はありませんでした。そして2年目の2021年5月16日、ZOZOマリンスタジアムでお粉和レッタ埼玉西武ライオンズ戦でプロ初登板初先発。いっしょにもがいた友人との約束通り、この曲にのって佐々木投手はマウンドへと向かいました。